台湾 2010年1月27日(水曜日)
ヤマト運輸、統一に永久ライセンス供与[運輸]
日本の宅配便最大手、ヤマト運輸は26日、宅配便事業の合弁パートナーである統一グループに「黒猫宅急便」のライセンスを永久供与する契約に調印した。台湾での同事業開始から10年の節目を迎えて、さらに関係を強化すると共に台湾での事業拡大、アジアでの協力の可能性を探る。【高田英俊】



調印式には、持ち株会社ヤマトホールディングスの有富慶二会長、ヤマトグループの中核会社であるヤマト運輸の木川眞社長と統一企業(ユニプレジデント)の林蒼生総裁、合弁会社の統一速達の徐重仁董事長ら両グループ首脳がそろって出席した。
ヤマト運輸は海外初の宅配便事業として、統一グループと2000年10月に統一速達を設立し、「黒猫宅急便」ブランドの下で、宅配便サービスの普及に努めてきた。取扱荷物の個数は右肩上がりで伸び続けており、今年は4,500万個に達する見通し。顧客にはテレビ通販「VIVA」やネット通販最大手の網路家庭国際資訊(PCホームオンライン)、ネット書店大手の博客來網路書店などがある。
両社の協力によって事業が一定の成功を収めていることから、「当初契約(10年)の更新交渉の過程でライセンスの永久供与の話が浮上した」(ヤマト運輸関係者)。木川社長は「永久供与によって両社は将来にわたって兄弟同然になる」と述べ、関係を深める考えを強調した。統一企業がライセンスの永久供与を受けるのは「セブン―イレブン」に続き2つ目。
ヤマト運輸は今年から、中国・上海市とシンガポールで宅配便事業を始めている。現時点では、新たな提携について具体的な案件はないものの、「早急にアジアでのネットワークを広げるにあたり、統一グループと共同事業ができれば協力したい」(木川社長)考えだ。
有富会長、木川社長とメディアとの一問一答は以下の通り。
――台湾事業の10年をどうみる。
(有富)ひとまず成功していると言えるのではないか。ただし、人口と年商を日本のそれらと比べると、台湾は今の15倍に膨らまなければならない。伸ばせる余地は極めて大きい。利用者は次はこんなサービスがあればと期待するのでニーズは次々と生まれる。それに応える形でさらに投資することもあり得る。
――統一速達への出資比率引き上げは。
(木川)出資比率10%でもこれだけ強固な関係を築けている。比率は問題ではない。
――統一速達で実現したサービスの特徴は。
(木川)台湾では、日本よりも早く始めたサービスがある。台湾の商品を日本へ届ける国際宅配便だ。日本からの国際宅配便はこれまで第3者に依頼していた。上海、シンガポールとアジアへネットワークを張ったので、これら拠点間を双方向に行き交う商品を自前で運びやすくなった。
――上海、シンガポールの位置付けは。
(木川)上海は中国市場への足掛かり。シンガポールは、日本と同様のサービスをすぐに展開できる顧客基盤、ニーズがある。しかしそれよりもっと重要なのは東南アジア諸国のハブの役割を担うことだ。