タイ 2010年2月26日(金曜日)
9事業に続行許可、公害地域の停止事業[経済]
中央行政裁判所は25日、停止を命じたマプタプット工業団地(東部ラヨン県)の事業のうち7社の9事業について続行を許可した。ただ、続行許可は、施設建設工事と試験運用のみが対象。商業生産開始は、憲法に則った関連法整備などが完了した後、同裁に申請する必要がある。
25日付各紙によると、7社は、◇国営石油PTT傘下のPTTフェノール◇素材最大手サイアム・セメント(SCC)傘下のマプタプット・タンク・ターミナル◇SCC傘下のサイアム・シンセティック・ラテックス◇SCCと米化学大手ダウケミカルの合弁会社サイアム・ポリエチレン◇SCCとダウの合弁会社サイアム・ポリエチレン◇三菱レイヨンとSCCグループの合弁会社タイMMA◇BRPスチール――。
サイアム・ポリエチレンとPTTフェノールは、それぞれ2つの事業で続行を認められた。同時に続行を申請した3事業は許可されなかった。
検察庁は11日、停止命令を受けた事業のうち12事業について、施設建設工事と試験運用の再開を中央行政裁に申請した。工場の操業と異なり、工事や試験運用が環境に大きな影響を与えることは考えられないため。工事と試験を先行することで、健康アセスメント(HIA)など法的手続きの終了と同時に、事業の全面再開を可能にする狙い。
■停止は55事業に
中央行政裁は昨年9月29日、憲法が定めた手続きを踏んでいないとして、公害監視地域に指定されたマプタプット工業団地と周辺の76事業の一時停止を命じた。
最高行政裁判所は同年12月2日、76事業に対する中央行政裁の一時停止判決を支持し、判決を不服とする政府などの上告を棄却したが、11事業については環境に与える影響がないと判断し、続行を認めた。
さらに、中央行政裁は同月23日、大和工業のタイ子会社の第2工場の事業再開を認めた。
今回の9事業の続行許可で、事業停止対象は55事業に減った。ただ、9事業は、建設と試験のみが許可されたにとどまり、政府の対応が遅れた場合、施設完成後も商業生産を開始できないことになる。