フィリピン 2010年3月4日(木曜日)
比アストラ、製造業向けソフトの販売開始[IT]
ソフトウエア開発、システムインテグレーション(SI)事業などを手掛けるアストラ(本社・東京都多摩市)はこのほど、ソフトウエア企業のデータ・コレクション・システムズ(DCS)、アスプローバ両社との提携を通じ、製造業の事業効率化、コスト削減などを目的としたパッケージソフトのフィリピン国内における販売・導入・カスタマイズ・保守サービスを開始した。

子会社アストラ・フィリピン(マニラ首都圏ケソン市)を通じて事業展開するもので、フィリピンでの他社ソフトの取り扱いは今回が初めてとなる。対象ソフトは、在庫管理・工程管理などの現場支援系システム「インベントリー・マスター」、計画・実行系の生産管理システム「プロダクション・マスター」のDCS2製品と、生産スケジューラーの「アスプローバ」。2日には、マニラ首都圏マカティ市のホテルで導入に向けたセミナーを開催した。
アストラの川村慶社長が3日、NNAに説明したところによると、3製品とも本格的なフィリピン市場投入は今回が初。顧客は日系企業が中心になる見通しで、川村社長は、とりわけ現場支援系システムと生産スケジューラーに関して、「フィリピンで同様のシステムを提供する日系企業はまだ少なく、日本の管理手法に沿ったきめ細やかなサービスで、海外企業との差別化を図りたい」と期待を示した。
3製品の販売に至った背景としては、「提案ソリューションの強化を目指す当社と、フィリピン市場への新規参入を計画するDCS、アスプローバとの目的が合致したため」と説明。自らもソフト開発を手掛ける強みを生かし、「ネットワーク環境の整備などインフラベースでのシステム構築や運用面でのアドバイス、自社製品との補完といった派生サービスにも注力していく」とコメントしている。
■日本国内外で導入実績
プロダクション・マスターは、タイ、マレーシアなどを中心に600社以上の導入実績を持つ統合型生産管理パッケージで、コスト・期間面での導入の容易さを最重視している。インベントリー・マスターは、部材、工程、完成品の3種類の在庫に対応するモジュールと各種在庫データの統合機能を持ち、企業レベルの在庫情報やトレーサビリティー(履歴管理)情報を提供する。
一方、アスプローバは、製造業向け生産スケジューラーとして日本国内でトップシェアを誇るとされる。高度なスケジューリング機能を有し、今年1月末時点の導入実績は、日本1,171工場、海外236工場という。
■海外事業比率の拡大見込む
アストラ・フィリピンは2002年9月、資本金500万ペソで設立。従業員は約50人で、業務用アプリケーションやプリンターなどの組み込み系を中心としたソフトウエア開発を主に手掛けている。
現在、全事業のうち日本国内向けが約8割を占めるが、川村社長は、「フィリピンや米国、豪州など英語圏の事業比率を高め、将来的には日本と海外の比率を同水準にしたい」との考えを示している。